会長挨拶
この度、公益社団法人京都府不動産鑑定士協会会長に就任しました辻本尚子です。
不動産を取り巻く状況は、少子高齢化や社会のグローバル化によって、変容しつつあります。この春からの相続土地国庫帰属制度や、共有物利用の円滑化等に関する民法の見直し、令和6年からの相続登記の義務化など、国の制度も大きく動き出しています。
京都について見ますと、市内中心部の地価の高騰や高すぎるマンション価格による子育て世帯の流出、一方で郊外での空き家の増加、高経年マンションの管理や京町家保存の問題等。府下では、人口減少に伴う地域力の弱まりや産業の衰退等、取り組むべき課題が満載です。
我々不動産鑑定士は、不動産に関わる専門家として、まちづくりにも積極的に関わっていかねばなりません。幸いにも当協会では高い問題意識と知見を備えた会員が揃っており、各委員会では優秀な委員長のもと、各種運営にあたっています。
私は、平成9年に不動産鑑定士登録をして以降、先輩の諸先生方のご指導の下、こんなに面白い仕事はないと毎日を楽しく過ごして参りました。不動産鑑定士は、男女の区別なく能力を発揮できる素晴らしい職業です。初の女性会長ですが、これも協会の皆様のご支援あってのことと、公益社団法人京都府不動産鑑定士協会を広く世の中に認知していただき、また不動産鑑定士を目指す人々を増やしていけるよう尽力したいと思っています。
また、京都府民の皆様をはじめ、地方公共団体や専門資格者団体、経済団体等とも連携して、魅力的な京都を創っていきたいと考えています。
これから2年間の任期ですが、会員皆で力を合わせて、充実した協会活動を行っていく所存ですので、不動産鑑定士の未来を明るいものとするために、また皆様の人生を実り多いものとするために、これらの活動を支えていただきますよう、どうぞよろしくお願いします。
公益社団法人京都府不動産鑑定士協会
会長 辻本 尚子